さかなクン 帰れマンデー初出演! そのマルチな天才ぶりとは? どんな育ち方をしたの?

かわいいハコフグの被り物がトレードマークのさかなクン
子供のようなテンションの高さ、リアクションをとるときのピュアな表情などでバラエティー番組を盛り上げてくれます。いい意味で年齢不詳なキャラも、人気の理由のひとつでしょう。楽しい雰囲気ながら、さかなクンが出演しているだけで知識欲も満たしてくれるという期待感も、老若男女問わず長く愛されている理由ですよね。

「でもちょっと謎も多いかも…」
タレントでしょ、学者でしょ、あとは…ぼんやりとしか知らなかったので、さかなクンが何者なのか、興味がわいて調べてみました。すると、バラエティーに富んだ肩書だけでなく、日本の教育問題に一石投じるようなエピソードが浮き彫りになってきて、ぜひ皆さんに共有したいという思いで記事にまとめてみました。

さかなクン 帰れマンデー初出演!


そんなさかなクンが、この度、「帰れマンデー見っけ隊!SP」に初出演します!

魚は魚でも、今回はなんと「食べる方」であることが、私には意外に感じられました。
いつもの「観察する方」じゃないんだ、と。
築地・豊洲で、魚のプロが通う色々なジャンルの魚料理の名店を巡るという内容で、さかなクンも自身が愛する寿司の名店を紹介してくれるという見どころもあります。
本当においしい魚料理をたくさんの人が知って、実際に味わうことは、今問題視されている、日本人の魚離れを少しでも解消することに繋がるのかな、なんて淡い期待を抱いています。
魚介類は日本人の体にとてもマッチした食材で、とりわけサバやイワシなどの青魚は、天然のサプリメントのようなものですからね。
そういう観点からも、この番組は見る価値がありそうです。

さかなクンのマルチな才能とは?

テレビでひときわ輝いているからと言って、「さかなクンの肩書き≠タレント」であることは皆さんももう知っているかと思います。
では、さかなクンが一体何者なのか、タレント以外にいくつの顔を持っているのか、一緒に答え合わせをしていきましょう。

魚類学者

まず一番知られているのが、魚類学者としての顔です。

中学3年生の時、学校で飼育していたカブトガニ19個体の人工ふ化に成功しました。カブトガニの人工ふ化は非常に珍しく、新聞にも取り上げられたほどです。

また、2010年には、絶滅種とされていたクニマスの再発見に大きく貢献しました。これによってクニマスはレッドリストでの「絶滅」から「野生絶滅」へ指定変更されたのです。この時、魚類学者でもある天皇明仁より名指しで感謝の意を伝えられました。

2012年には、海に関する研究や啓蒙活動に貢献した「海洋立国推進功労者」として内閣総理大臣賞を受賞しました。

2015年東京海洋大学から名誉博士の称号が授与され、さらに2022年には
客員教授に昇格しています。

中3で早くも学者としての頭角を現しているところが、さかなクンと普通の人との違いですね。この学者としての知識・業績とタレントとしての才能が多くの日本人、とりわけチビッ子たちにどれだけいい影響を及ぼしたかは言うまでもありません。未来の海洋研究者候補を養成しているなんてすばらしいことですよね。

イラストレーター

さかなクンは幼いころから絵を描くことが好きで、才能にも長けており、それを生かしてイラストレーターとしても活動しています。自身の公演にももちろん自作のイラストを使っています。

専門学校卒業後に働いていた寿司屋で魚のイラストを描いたところ、それらを見た他店舗や企業から絵の依頼が舞い込むようになり、アルバイトを継続しながら兼業イラストレーターとして活動をはじめました。

さかなクン絵の細部へのこだわりは凄まじく、魚の背びれのとげの数、鱗の数、側線に開いている穴の数に至るまで正確に再現されているといいます。
前述のクニマスの発見も、京都大学の教授からイラストを依頼され、より正確に生き生きとした姿が描きたいという理由で近縁種のヒメマスを参考として取り寄せたことがきっかけとなったそうです。

何の営業活動もしていないのに、魚を普段から扱っている企業から依頼されるということは、当時からそれだけレベルが高い絵だったということに他なりません。「好きこそものの上手なれ」とはまさにこのことです。

その他の活動

管楽器演奏家

さかなクンは中学・高校時代に吹奏楽部に所属しており、サクソフォンとコントラバスクラリネットの演奏に長けています。
2014年から、プロの指揮者や演奏家とともに、管楽器愛好者が集まって大合奏を行う「ブラス・ジャンボリー」に毎年特別ゲストとして参加、サクソフォンの演奏を披露しています。
2016年には、キリン「氷結」のCMにて、黒いハコフグの帽子をかぶったバスサックスプレイヤー「GYO」に扮して、東京スカパラダイスオーケストラとのセッションを披露しました。

魚食家

さかなクンは、5000種類の魚やその料理法についての知識を持っており、「あまり見ない魚はとにかく食べ、またその際には骨まで食べつくす。」という方針のもとに、これまでに食べた魚は500種類を超えています。
バラエティー番組出演時も、時折料理の腕前も披露するほか、カツオやタコのさばき方も実践で紹介しています。

分筆活動

2006年、『朝日新聞』が連載していた「いじめられている君へ/いじめている君へ」に短いエッセイ文を寄稿しています。これは、吹奏楽部内でいじめられていた友人のエピソードと、魚を小さい水槽に大量に入れたらいじめが発生する経験を結び付けたエッセイで、大きな反響を得ました。
中学校の道徳の教科書「魚の涙」として掲載されています。

唯一魚を離れた活動が吹奏楽だな、と思いきや、中学生の頃のさかなクン吹奏楽を、「水槽学」と勘違いして部活見学に行ったらしいのです。どんだけ魚好きなんだよ、と突っ込みたくなるエピソードでしょう?(笑)

このように、さかなクンには、タレントと合わせると6つもの違う顔で活躍しているのです。しかもその一つ一つがクオリティ高く、大変奥深い!そんなに知られていない管楽器演奏でもCMに出演しているレベルです。

「さかなクン」の育て方

さかなクンは意外にも大学に行っていません。東京水産大学(現在の東京海洋大学)入学を目指しましたが、試験で不合格になり、専門学校に入学したのです。

つまり、自身がかつては入れなかった大学の、客員教授に就任したのです。
さかなクンは、小学校の卒業文集で「将来の夢は水産大学の先生になることです」と書いたその夢を、見事に実現させたわけです。

日本屈指の魚類学者といっても過言ではない今のイメージとは違い、さかなクンは学校の勉強のほとんどに興味が持てず小学校から高校までの成績は悪かったそうです。
高校の三者面談では、担任から「授業に集中せず、魚の絵ばかり描いている。家庭で注意してくれ。」と叱られたが、母親は「魚が好きで、絵を描くことが大好きなんです。だからそれでいいんです。」と答えました。担任は今度は「将来困らないように絵の先生をつけて勉強させてあげたら」と続けたが、母親は「そうするとその先生と同じ絵になってしまいます。自分の好きなように描いてもらいたいんです。今だって誰にも習わずに自分であれだけのものを描いています。それでいいんです。」と返したのです。

これ、子供に対する完全な信頼ですよね。この担任の先生の発言は、典型的な今の日本の教育方針寄りの発言ですが、さかなクン母は、そこに一切流されることなく我が子の才能を認め、意思を最優先したわけですから。

さかなクンは母親について、「いつもどんな時でも変わりませんでした。その姿勢にいつもいつも助けられていました。私は一度たりとも、お魚を見たい、飼いたい、描きたいといった自分の中から湧き出てくる思いを、我慢した記憶がないのですから。」「今まで、一度たりともこのお魚好きを、自分自身で恥ずかしいとか、変だと思うことがなかったのは、母の力が大きかったかもしれません。」と話しています。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%95%E3%81%8B%E3%81%AA%E3%82%AF%E3%83%B3

ここまで読んだとき、親に対して「自分の知的欲求を我慢した記憶がない」と感謝できる人は非常に幸せな人で、きっとごく少数派なんだろうなと思いました。残念ながらうちの子供たちも、その少数派には今のところは入れていません。

まとめ

さかなクンのいちばん魅力的なところは、いつ見ても生き生きとして楽しそうなその表情です。今回さかなクンの母の子育ての姿勢を知って、私の中でつながったことがあります。幼少期に認められた経験が多い人は、自己肯定感が強く、幸福感も強いのだなと確信しました。

もちろん大人になってからは親の元を離れて外の社会で生きていかなければならないので、親はついそれを心配してみんなと同じように勉強させて、会社などで働いていけるよう常識的な人間に作り上げようとする人が多いわけです。
ただ、私たち人間という社会的動物が最初に身を置く社会とは、多くの場合家庭です。心がピュアで最も影響を受けやすい幼少期から思春期には、自分を認めてもらえたという体験が多ければ多いほど、その後の活動に自信を持って取り組める人間になれるのでしょうね。

子供が社会に出た時、人様に迷惑をかけるような人間になってほしくないという思いは、日本人の美学にもつながる考え方なので、それも間違ってはいないでしょう。でもこのあたりで我々日本人も、個々の才能を伸ばす取り組みに力を入れ、自分の力で生きていける人を増やすのもまた一つの選択肢ではないでしょうか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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